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Diary
■ NEW F4 WEST 056 鈴鹿東コースTEST
  進化とは剛性とダウンホース・・

1月中旬のある日、電話が鳴った。
僕の4輪レース人生で大変お世話になっている【WEST RACING CARS】神谷社長からであった。内容は「新型F4(056)が完成したのだけれど、シェイクダウンを担当してくれないか?」とのことだった。
僕にとってとても光栄なお言葉である。
なぜなら、4輪レースデビューを936でスタートし、チャンピオン獲得!その後も、956でもレース参戦。
976・006でのレース参戦はしていないが、それぞれ、シェイクダウンを担当させてもらい、韓国仕様のJK02でも再び、韓国で日本人初ともなるシリーズチャンピオン獲得を果たしている。
僕には、【WEST RACING CARS】の車輌で日本や韓国で何千kmも走行し、沢山の思い出とこの車を一番良くわかっているとの自負があるから・・・。
新型車輌に一番に乗せてもらえる!本当に嬉しいことだ。
さて、シェイクダウンを翌日に控えた午後、シート合わせを行った。
久しぶりのシート合わせである。
自分のためのシートが出来る型取りはいつしても心地が良い。
フォーミュラーカーならでのことである。
まず、最初に感じたことはモノコックの広さだ。
これまで(936・956・976・006)は同じ形状であったと記憶している。
しかし、今回は、開口部が広く、自分の好きなポジションに合わせることが出来る。また、モノコックの中に潜り込めることが出来る。
これは、安定感を得られることを物語っている。

僕は走行を明日に控えながら、早くも良い改良点を体感出来、シェイクダウンが楽しみでしかたがなかった。
1月23日(日)シェイクダウン当日を迎えた。寒さは身に凍みたが、天候には恵まれた。
様々な車輌が顔を揃え、規定台数を超えていた。各車輌スピードが異なる上に初心者の走行も多い。巻き込まれないよう、最善の注意が必要であった。30分間を3本走行した。

1本目の走行
ブレーキローターにあたりをつけることから始めた。そして、各部をチェックしながら走行してはピットへ戻る。オイル漏れやネジの緩みはないか、また、走行の感触などをメカニックに伝える作業を繰り返した。
ペースを上げることなく、チェックに費やした1本目でも、以前の車輌との差が歴然とわかった。まず、ストレート走行での直進安定性。そして、モノコックの剛性観が増していることである。

2本目の走行
余力を残し、70〜80%くらいの感覚でペースを上げての走行を行った。
S字コーナーではフロントの反応に対してリアが的確についてくる様な好感触を得た。
ピットへ戻り、ダンパー調整作業を行った。

3本目の走行
他車を気にしながら100%で走ることを心がけての走行。S字は攻めた!フロントのレスポンスが良いし、リアもついてくることを更に実感した。トランクションもかかる。
自分の手足のように動かせるマシーンでの走行は“S字コーナーが来るのが楽しい”とさえ思えた。

走行終了後、神谷社長始め、スタッフ一同の安堵した表情に嬉しさが込み上げた。
また、コーナーで見学していた方々からも良い評価の言葉をいただいた。
しかし・・・走行中、目前を走るF4やFJがスピンする場面があり、ヒヤッとする場面が多かったな〜。走行車輌が多くてタイムはそれなり・・・ではあったが、フィーリングが良かったので大満足!!!久しぶりの走行だったのもあるが、楽しかった。
ただ、今回は東コースを利用したため、フルブレーキする場がなくて残念ながら十分なブレーキテストには至れなかった。

次回は西コースか、フルコースでのテスト。2月4日(金)が楽しみ。


WEST056について
キャリパーは今までの2ポットから4ポットへ変更。次回のテストで結果報告予定。
付属しているダンパーやエキゾーストやメーターを変更することは各TEAMの考えで可能だが、車の組成が何よりであり、これまでWEST F4シリーズの中で一番の出来ではないでしょうか。後はフルコースで何秒出るか!!皆さん注目されてることと思います。笑